葬式を考える上でとても大切な菩提寺についてまとめてみます。菩提寺とは、先祖の墓がある寺、あるいは先祖の供養をするために選んだ寺のことを言います。
「菩提」という言葉は、目覚めを意味するサンスクリット語に感じを当てたものです。調べてみると「目覚め」とは、煩悩のない、仏のような安らかな悟りの境地に達することを指しているようです。菩提寺は、先祖を供養すると共に、家族や親族にとっては、目覚めを求めて、心を磨く場所なのかもしれません。
また、菩提寺に対して、一歩踏み込んで、寺の行事などに、檀家や壇信徒として参加する場合、その寺のことを檀那寺といいます。地方では、墓のある人の8割程度が檀家や壇信徒になっているそうです。檀家は、自分の寺を守るために、そこに住む住職を育てる責務があるとのこと。こうして、自分の葬式を安心して任せることができるようになるのですね。
地方では、このように墓を持っている場合、寺との関係が強いため、墓地と寺が一体となっている感覚が強いのですが、東京には公営墓地などがありますから、別々のものと考えている人が多いですよね。実際に、私もそうですが、地方から出てきた人の半分以上は、菩提寺を決めていないそうです。
菩提寺をこれから決める場合は、これから列挙するようなポイントを気にすると良いようです。まずは、何といっても宗教を決めるところからスタートしましょう。多くの日本人が選ぶ仏教にも様々な宗派が存在します。また、他の選択肢として神道やキリスト教、新宗教など様々です。先祖のことも考慮に入れた方が良いでしょうが、その上で自分がしっくりくるものを選ぶようにしましょう。
もしも宗教を決められなかった場合は、近所のお寺を歩いてみるのも良いでしょう。感覚的にしっくりきたところを選ぶのも手かもしれませんね。何はともあれ、自分が信頼できそうな寺を選ぶようにしましょう。
宗教が決まれば、菩提寺の選択肢も絞られてきます。例えば先祖代々の宗教を選ぶのであれば、先祖のある故郷の寺を菩提寺にする方法もあれば、例えば東京や他の土地に移っているのであれば、その土地のお寺を選ぶ方法もあります。移ってきた土地でお寺を選ぶときに、故郷のお寺の住職に紹介してもらって檀家になるという方法も考えられますから、是非相談してみましょう。
ちなみに、どこかに移り住んでも故郷の菩提寺との関係を継続させるという方法もあります。例えば東京に移ってきたのであれば、東京と地方を周っている住職もいますから、交通費を負担すれば東京でも法事などを行ってもらえるかもしれません。
以上のように、生前に僧侶との関係をしっかり築いておくことで、家族も安心して葬儀を執り行えると思います。さらに葬儀社とも事前相談しておけば、何も心配せずに、遺族も心にゆとりを持って、故人との別れの時間を過ごせるのではないでしょうか。